東京都立立川高等学校でデータサイエンス教育の出張講義を実施(2025年度)

2025年12月10日(水)、東京都立立川高等学校にて出張講義を実施しました。担当は佐野遼太郎 特任助教です。本講義は昨年度に引き続き、3年連続での実施となりました。

講義内容

今回の講義は、同校の創造理数科の1年生を対象に「エンジニアリング力」「データサイエンス力」をテーマとして実施しました。プログラミングとデータサイエンスを実際に体験しながら、その実用性を理解してもらうことを目指し、以下のテーマで実習を行いました。

実習内容

Python入門とプログラミングの基礎
四則演算や変数の概念を学び、エラーとの付き合い方を体験しました。「まずは手を動かしてみる」という心構えを重視し、Google Colaboratoryを使った実践的な導入を行いました。

ファッションサイトの情報取得
ファッションサイトから商品情報を自動取得し、価格比較や検索機能を実装しました。「3回同じことをやったら自動化できる」という考え方を学びました。

DeepLearningと戦おう
最新の深層学習技術を体験する実習を実施しました。AIの仕組みを理解しながら、実際に手を動かして機械学習モデルと対話する体験を通じて、AI技術の可能性と限界を学びました。

骨格認識AIで遊ぼう
YOLOv8を使った最新の画像認識AIで骨格検出を実演しました。生徒たちがグループでAIを「騙すポーズ」を競い合い、例年通り盛り上がりました。スポーツのフォーム分析への応用可能性も紹介しました。

数理最適化バトル
コイン投げゲームを通じて、ケリー基準などの情報理論を実践しました。生徒たちは試行錯誤を重ね、数学的最適化によって最適な戦略を見つけ出していきました。今年は全国の高校ランキングに食い込む優秀な成績を収める生徒も現れました。

生徒からの感想

実際に授業に参加した生徒からは、以下のような感想が寄せられました。

「プログラミングについてさらに詳しく知ることができました。実用化できるプログラミングをたくさん知ることができたので、今後日常生活でも積極的にプログラミングを使っていきたいです。」
「APIを利用することによって、自分の目的に合ったAIを作成したり、日常の『いちいちやるのが面倒くさい』ことを自動化できることを実感しました。今回の講座の内容はとても楽しく、自分の知識になるものでした。」
「授業でも使用したPythonを活用して、より日常生活に落とし込んだ情報の活用法を学ぶことができた。また、生活の無駄をなくすことを意識して、アプリ化などにも実際に挑戦してみたいと感じた。」
「実際に数学が応用されて作られたプログラムが生活や社会で使われている例を知って、データサイエンスという分野は数学とはまた違った調べられる範囲が増えた分野だということが分かりました。」
「普段運と感覚に任せてやっていることも論理的に考えて最適解に近づいていけば大きな差を生み出せるのだとわかりました。日々の疑問を少しずつ解決していって成長するのが大切だと思いました。」

講師からのコメント

昨年度に引き続き、今年度も立川高校の生徒の皆さんと一緒に学べて嬉しく思います。皆さん、プログラミングの基礎力が高く、演習もスムーズに進行しました。

骨格認識AIのセッションでは例年通り大いに盛り上がり、生徒の皆さんが工夫を凝らしたポーズでAIに挑む様子が見られました。数理最適化バトルでは、試行錯誤の末に最適解に近い戦略を発見し、全国ランキングに名を連ねる生徒も出現しました。

今回学んだ最適化の考え方は、災害時の医療リソース配分など、人命救助にも応用できる重要な分野です。皆さんには、やりたいことを極める中で数学やデータサイエンスの力を活用してほしいと思います。

おわりに

今回の実習中心講義を通じて、生徒たちにとってデータサイエンスが身近で実用的な学問であることを実感してもらえたのではないでしょうか。

電気通信大学のデータ教育センターでは、引き続き中学生・高校生の皆さんがデータの可能性に触れ、自らの将来の選択肢を広げられるよう、出張講義や教材の開発に力を入れていきます。

東京都立立川高等学校
 今回の講義のレポート記事:【創造理数科企画】 データサイエンス特別講義

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